Salesforceの画面開発 フロー画面コンポーネントとLWCを比較!


Salesforceで業務を効率化するための画面を作りたいとき、「フロー」と「Lightning Web Components(LWC)」のどちらを使うべきか迷っていませんか?どちらも素晴らしいツールですが、それぞれ得意なことが違います。

今回は、ノーコードの代表格である「フロー」と、Web標準技術を使った「LWC」を比較し、あなたのプロジェクトに最適な選択肢を見つけるヒントをお届けします。

フローの画面コンポーネント vs LWC

フローの画面コンポーネントLWC
開発者Salesforce管理者、業務担当者Salesforce開発者、Web開発者
手法ノーコード/ローコードプロコード(コードを書く)
開発速度最速。ドラッグ&ドロップで即座に構築。速い。専門知識は必要だが、開発効率は高い。
柔軟性限定的。標準コンポーネントの範囲内でのカスタマイズ。非常に高い。ほぼすべてのUI/UXを自由に実装可能。
得意なこと・定型的なデータの入力・表示
・シンプルな選択肢の表示
・業務プロセスの迅速な自動化
・複雑なUI/UXの構築
・リアルタイムなデータ更新
・外部サービスとの高度な連携


フローとLWC、それぞれの強みと使い分け

この表を見ると、両者の違いが明確になります。

1. フローを選ぶべきとき

フローの最大の強みは、**「誰でも」「素早く」**画面を作成できることです。

  • 社内の業務担当者: 業務の流れを一番よく知っている担当者自身が、プログラミングの知識がなくても画面を作成できます。

  • シンプルな入力フォーム: 顧客からの問い合わせ内容をヒアリングする画面や、簡単な申請フォームなど、定型的なデータの入力を目的とする場合に最適です。

  • 急ぎのプロジェクト: 新しい業務プロセスをすぐに自動化したい場合、フローを使えば数時間で画面をリリースすることも夢ではありません。

2. LWCを選ぶべきとき

LWCは、**「高度な要件」**に応えるためのプロフェッショナルなツールです。

  • 複雑なダッシュボード: 複数のオブジェクトからデータを集約し、グラフや表で視覚的にわかりやすく表示したい場合。

  • リッチなユーザー体験: ユーザーが操作するたびに画面がリアルタイムで更新されたり、外部サイトの情報を埋め込んで表示したりする、リッチなUI/UXを追求したい場合。

  • 外部サービス連携: 外部のシステムとSalesforceをAPI経由でリアルタイムに連携させ、画面上で操作したい場合。

結論:フローとLWCは「最強のコンビ」

フローとLWCは、決してどちらかを選ぶ二者択一の関係ではありません。

フローは「ノーコードの迅速性」を、LWCは「プロコードの柔軟性」をそれぞれ担い、互いに連携することでその真価を発揮します。

例えば、**「基本的な業務プロセスはフローで構築し、そのフローの途中で必要となる、複雑な画面部分だけをLWCで作成する」**といった使い方が可能です。

あなたのプロジェクトの要件に合わせて、この2つのツールを賢く使い分けることで、Salesforceをより強力なビジネスプラットフォームへと進化させることができるでしょう。


LWC開発について (本ブログ内記事)